詠み人知らず
『天結いキャッスルマイスター』DLC第1弾(無料)きたあああ!!!
漫画・11月の感想1
■木下 さくら×東山 和子『tactics⑩』  ★★★☆☆
tactics⑩久しぶりの刊行、実に1年ぶりですか。片割れがちょっとアレでソレで
遅れた為なのですが、10巻にもその後遺症は出てましたね。
でもまぁ・・・それを差し引いても面白かった!
源 頼光と配下の四天王の目的、“今”に舞い戻った藤姫、蘇った酒呑・茨木童子。
それぞれの思惑がやっと表舞台に出てきて、交錯。最近の『tactics』は、
なかなか物語が進行しないので、イライラしてたんですが10巻は満足でした。

源 頼光は古来より源氏が屠ってきた妖怪の亡骸を宝物としてコレクションしていた。
それこそが古来より活躍した源氏の力の象徴、存在意義、生きた証になるからだ。
頼光の目的は鬼喰い天狗である春華を「完全体で」屠る事、加えて酒呑童子を
この世に再び顕現させる事にあった。その為には魂と肉体を呼び寄せる必要があったが、
この呪術は平安に生き、天才陰陽師と呼ばれた藤姫にしか扱えなかった。
その為、頼光は「時を止めていた」藤姫を“今”に呼んだ訳だな。

で、その藤姫は平安時代、春華を従属させていた(藤姫は臨と名づけた)天才陰陽師。
当然彼女は女性で、女性ゆえ陰陽寮(今で言う・・・今で言う何だ?とりあえず
公務員庁舎みたいなもんだと思って下さいw)に入れなかった藤姫は、臨と触れ合う内に
主従以上の感情を抱いてしまう。そんなある日、御上より鬼喰い天狗を献上せよとの
命が下る。御上は鬼喰い天狗の【珠(ぎょく)】(高位の妖怪が持つ命であり力の源。
効果は妖怪ごとに異なる。例えば鵺のは死人を呼ぶ力が、九尾のは媚薬の力がある)が
目的らしい・・・が、ソレは即ち、臨の死を意味する。藤姫は渋り、臨を永久に
自らの傍に置く事を決める。しかしそれは寿命がある人と妖怪の間では叶えぬ事。
そこで藤姫は利害が一致していた(当時の)源 頼光とある密約を交わす・・・。
「酒呑童子を貴女だけが使える秘術によって復活させて欲しい。復活した酒呑は
私が斬り、時を止める力がある酒呑の【珠】は貴方が得るといい・・・」。
頼光はそう言い、藤姫は【珠】を得るまで、御上から臨を隠し一旦封印。
そして・・・というところでその封印は何者かの手により何故か解けなかった。
藤姫は憑依する体を代え、臨の封印が説ける方法を今まで探してたって事だな。

変わらない美貌、変わらない年齢、変わらない性格、変わらない臨への想い。
歪んではいるが純真な想いで生きてきた藤姫を迎えた“今”は無情なものだった。
解けなかった封印は勘ちゃんによってあっさり解かれ、臨の性格は変わっていた。
そして何より「私の物である証明」であった名前が・・・。

理由はどうであれ、女性など様々理由から孤独だった藤姫にとって臨は、
それこそ自分そのものだったんだろうな。変化を望まない事と変化に逆らわない事。
どっちが正しいかなんて分からないが、藤姫が臨と再会してからずっと苦しく、
悲しい顔だったのは何を表していたんだろうな。過ぎ去るものに固執してはならない。
そんな事は誰もが分かっているからこそ、誰もが逆らおうとする。
多分、勘ちゃんも何かに固執してる。だからこそ藤姫を早く終わらせたかったんだろう。
尤も、そんな優しい気持ちだけで彼女と対峙していた訳では無さそうだが・・・。
「終わる」藤姫を見つつ、勘ちゃんは何を考えていたんだろう。
自分の末路か、それとも自分は変化と不変の関係を破壊するという決意だろうか。

藤姫の変化を望まない願いを打ち砕いたのは、その対象である春華・・・否、
臨の変わらないで欲しいという想いだった。自分が正しいと決めたから、
だから相手も正しいと想っているに違いない、なんつー考えはやっぱダメだな。
確かに藤姫も臨も同じ想いを持っていた。でも時を止めた藤姫には「そこまで」しか無かった。
勘ちゃんと出会い「それから」を得た春華は、真に藤姫の事を想えたのに、
当の藤姫は最期にやっとそれに気付いた。嗚呼・・・藤姫の心情を考えれば考えるほど、
勘ちゃんが同じ道を歩みそうで嫌な予感がする。勘ちゃんが正しいと想っている事って
何なんだ。策略に繋がる事なんだろうけど・・・うーむ・・・。

それにしても、“臨”・・・九字(臨・兵・闘・者・・・っつー、アレの事ね。
非常に強力な言霊デス)の最初の一文字であるそれが、藤姫にとっては終わりを、
永遠の別離を表す言葉になってしまったとは何とも皮肉な話だ。

やっと今までの謎や伏線が消化された。今まで番外編や、進んでそうで進んでない本編、
そして作者のリアルもあって、ついていくのが惰性になりつつあったが、
ようやく目が覚める展開がやってきた。ここだよ、ここをアニメ化するべきだったわw
これはのほほん民俗学者が、従者とのほほん妖怪退治するなんつー単純な話じゃ無かったw

ここで唐突に今回のヨーコちゃん!10巻は何と・・・何と・・・1ページしか・・・w
しかし!たった1ページでもその可憐さは1冊では収まりきらない程であった!
昨今、どうやら獣っ子ブームであるらしい。ならば!今こそ妖狐のヨーコちゃんが光る時!
立て立つんだヨーコ!君の栄光はすぐそこだ!ええい!本編なんかどうでもいい!
ヨーコを!もっとヨーコを出せ!もっとヨーコがミルクホールでバイトしている姿をー!w

それにして勘ちゃんはバカだ。ヨーコちゃんがいればそれでええやん?
他に何がいるんよ。他の妖怪がどうなろうがどうでもいいやん。
ヨーコちゃんと2人きりで過ごせればそれでいいやん。贅沢は敵やん?w

残る謎はそんな勘ちゃんそのものだけになった。彼の過去、親の事、傷の事・・・。
彼の考えている策略って何なんだろう。主人公なのにドス黒いまでのあのラスボス臭は一体。

酒呑の消滅(=「時を止める」力がある酒呑の【珠】の消滅)によって、
茨木や藤姫が消える瞬間、茨木は勘ちゃんの服を肌蹴させ、胸の傷を露にして、
茨木童子が胸の傷を見て「嘘でしょ!?アンタのソレ一体・・・」と発言していた。
続いて藤姫がソレを観て春華に何かを伝えようとしたシーンがあった。
春華にソレを知られてはまずいのか、勘ちゃんは藤姫らを強制的に消滅させたな?
2人とも放っておいても自然に消滅するのに、別れを惜しむ事すら許さなかった
勘ちゃんの行動は、とても主人公とは思えないw
鬼を敬愛し、どんな存在であろうが生命の尊さを謳ってきた勘ちゃんが、
茨木に「鬼如きが」と吐き捨てるシーンには鳥肌が立った。

頼光らとの戦いに一応の決着を見た今、ハッピーエンドに進んでもおかしくないのに、
それは無さそうだ。さてさて、これからどんな流れになるのか・・・1年後が楽しみですw
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テーマ:漫画の感想 - ジャンル:本・雑誌

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やふなのに・・・
2008/10/18(土) 00:29:12 | URL | 胡夢 #IRCN1B0o[ 編集]
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