詠み人知らず
どわあああああああああああジャックポット2回目当たったあああああああああああああああああああへええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ
電撃文庫・11月の感想1
■鈴木 鈴×片瀬 優『吸血鬼のひめごと③ The Secret of the Wish』  ★★☆☆☆
吸血鬼のひめごと③ The Secret of the Wish湯ヶ崎での生活を取り戻すため、舞はレレナの学校生活に入り込んできた。
そして、レレナが自分の元に来なければ日常を壊すと宣言する。
大切な人を失いたくないレレナだが、舞の言葉に従うこともまたできないのだった。
そんな時、ツキシマがレレナと朧にあるゲームを持ちかけてくる。
それは、戦いの決着を朧とツキシマの命によってつけようというものだった。
哀しき過去に立ち向かうレレナが最後に下す決断とは――!?

【貪】によるレレナの大切な過去、思い出への凌辱は遂にレレナの日常を犯し始めた。
しかしレレナもただ指を咥えて見ているだけではなかった。絵里香を絶望の淵から救う
という目的もあって、ようやく能動的になった。これほどまでにレレナが能動的に
なったのは『おしごと』から観ても数えるほどしかないよな。【貪】によって
犯された部分が、彼女にとってどれだけ逆鱗に匹敵する箇所だったかが窺い知れる。

しっかしまぁ、鈴木先生は天性のサディストですねぇw
殺したいほど憎い対象とその被害者を同じ空間に居座らせるとは。
他人の目がある中、笑顔で接して「私と貴女は親友だよね」と嘯く強姦魔。
しかも見た目は本当に親友だった存在を模している。死者への冒涜だろぅがぁ・・・。
レレナは凄いよ。俺ならあんなに冷静に鉄の意志を貫けない。

たまと青磁の存在が俺の中でようやく固まった。“日常”への帰還が
絵里香だと思っていた事もあって、当初、戦闘要員とばかり思っていた。
でも全く活躍しない・・・それどころか足を引っ張りまくる2人に
作中の朧のような気持ちを抱いていたんだけど、2人は正真正銘、
レレナの帰る場所、また“今”に留める場所として存在していたのね。
レレナの「私の為に命をかけるなんて言わないで」で全て納得したよ。
これって『おしごと』での月島らと青磁達を重ねているのだな。
あれを経験してるからこその青磁達の立ち位置だったか。
この時点で「同じシチュをこうして持ってきて、『おしごと』のような
絶望の終わり方をまた持ってくるんじゃあ・・・」と不安になったのはまた別の話w

たまの正体は分かった様で、分からなかった。えっと、一応人間でいいんだよな?
ぽややんのぱややんとした性格もさることながら、海棠をボコボコしたあの体術は何だ。
動きも人間離れしてるし、単に謎の人と切り捨てるには、奥歯にモノが引っかかり過ぎる。
あくまでも彼女がただの人間とするならば、過去にこういった事件に巻き込まれたか、
たま自身が半吸血鬼とかそういう裏設定的な何かがあったとした思えない。

青磁と出会って変わりつつあった千霧。彼女の欲は非常に切ないものだった。
それを【貪】の力で叶えた訳だが・・・最初に喰らった両親の肉を、
彼女は「涙が出るほどおいしかった」と評している。この文章が彼女の
どういう気持ちを表しているのか。彼女の流した涙の意味はどんなものだったのか。
彼女の中でぐちゃぐちゃになる2つの相反する気持ちは、そのまま彼女の最下層に
沈殿して凝り固まってしまったのだろう。そしてその時から千霧は
千霧でなくなったような気がした。そんな“バケモノ”の部分を溶かし、
開放したのが青磁だったんだ。あくまでも千霧を“千霧”として扱う青磁。
束縛されている理由を憂い、彼女の気持ちを尊重しつつも、引く事無く自らの気持ちを
ぶつけてきてくれた青磁。醜いを醜いで終わらせなかった青磁。
千霧の最期のシーンは久々にキた。「終わり」に導いてあげた青磁に拍手を送りたい。
舌や顎の無い本当の千霧の部分を、好きな人に見られたくないとする想い・・・。
千霧は最期、年相応に恋する女の子として天寿を全う出来たんだよな・・・。

舞という名の【貪】、【想イ人】という名のツキシマ。
『おしごと』を読了した方なら気付いたと思うが、偽者だった2人が、
そのやり取りを通して、口調、癖、性格がだんだん似てくる事に戦慄を覚えた。
我侭を言う舞、それをあしらいつつも深層では誰よりも彼女の事を思っている月島。
微笑ましいいつもの光景だったそれが、今、同じようで全く違う存在によって、
凌辱心をもって再現されている。これには流石にレレナではなくとも、
「何だこれ・・・目の前に広がっている光景は何なんだよ・・・」と思ったよ。
ツキシマなんてもうどう見ても、月島だったじゃねぇかよ。力の差は歴然だったけど。

偽者と自覚しつつも、それを認めず向かってきた【貪】には、
ツキシマが“ゲーム”を提案したあたりからどもう「終わらせたかった」フシが
あるように思えた。これは別に「死にたかった」とかって意味じゃなくて・・・
本当に色々な意味で、ね。彼女(でいいのか?)は偽者の舞となって、
レレナの思い出を凌辱しつつ、レレナと触れ合う中で気付いたんだと思う。
誰かが誰かになるという事は不可能だという事。そして、他人の欲を糧として生き、
自らの欲は永遠に叶わず、地べたに這い蹲るのみとしてしか存在出来ない自分の虚しさに。

更には、欲を吸い取ってお役御免になればそいつを喰らう。
飲み干されれば、潰されて捨てられる・・・“空き缶”と蔑んでいた捕食対象が、
実は自分より充実していて、持っていないものを沢山持っている事を知った。
特に絵里香と出会って、より色濃くそれが骨身に沁みたようだ。

だからこそ【貪】の最期は、どことなく幸せなものに思えた。
死ぬ間際になって、自分が何かを得れた、【貪】という何も無い存在ではないと
思えたのだろう。彼女が行った行為は決して許されるものではないが、
貪欲だからこそ空虚であった。と考えると、ちょっと蒼い気持ちになりますね。

これで本当に終わり・・・なんですよね?もうレレナ苛められないですよね?w
『ひめごと』を読んで、今更だが改めて「ああ、月島と舞って『おしごと』で
本当に死んだんだなぁ・・・」と思っている自分がいてびっくりした。
あの衝撃の終わり方に、レレナだけでは無く、いち読者の俺も2人の死を
受け入れられてないことに気付かされちまったぃ。こんなどうしても首を縦に振る事が
出来ないような事を受け入れる難しさ、向き合い大切を学んだ思いだ。
レレナはちゃんと克服したな。『おしごと』とは違い、自らの選択によって。

やっぱ鈴木先生の吸血鬼シリーズは面白いな。でもこれだけの作家にはなってほしくない。
多分これよりは人気下がると思うけど、俺は他のシリーズも好きなんだ。
次は何だろう。止まっている2つのシリーズの再開か、それとも新作か。
『ひめごと』は売れただろうから、いわゆるご褒美出版はありえる。
それでも出なくて、新作刊行なら2つのシリーズは打ち切り確定ですかねぇ・・・。
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テーマ:ライトノベル - ジャンル:本・雑誌

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